新しい年を迎える準備、そろそろ始めなきゃ…と気持ちが焦る時期ですよね。
お正月に仏壇やご先祖様、あるいはお世話になった方の家へ持っていく「お供え物」。
「のし(掛け紙)」ってどうすればいいんだっけ?と、毎年迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
実は私、以前に大きな失敗をしたことがあるんです。
親戚の家が喪中だと分かっていたのに、いつもの癖で「御年賀」と書かれた真っ赤な紅白ののし紙を貼ったお菓子を持っていってしまったんです。
玄関先で渡した瞬間、相手の方が一瞬だけ見せた、なんとも言えない複雑な表情。
「あ、やってしまった…」と気づいた時にはもう遅くて、お正月早々、申し訳なさで消えてしまいたくなりました(笑)。
そんな私の苦い経験を教訓に、今回は「これさえ読めば安心!」というお正月のお供えマナーを、心を込めて整理しました。
※お供えのマナーは、地域(関東・関西など)や特定の宗派、また各家庭のしきたりによって大きく異なる場合があります。
本記事の内容は一般的なマナーを基にしていますが、特に「喪中の方への対応」や「お寺への持参」については、事前にご家族や詳しい方に相談されることを強くおすすめします。
形式にとらわれすぎず、相手を思いやる気持ちを最優先に準備を進めてください。
お正月のお供えに「のし」は必要?結論と基本的なマナー解説
お正月とお供えの意味
お正月のお供えには、大きく分けて2つの意味があります。
一つは年神様やご先祖様に新年の挨拶をすること、もう一つは故人を偲んで供養することです。
普段の贈り物とは少し重みが違うので、「形を整える」という意味で、のし(掛け紙)を付けるのが一般的です。
お供えのしはいつ必要?
基本的には「新年の挨拶」として持参する場合、すべてに付けて良いものです。
ただし、相手が喪中の場合は「御年賀」という言葉を避けるのが鉄則。
四十九日が明けているかどうか、あるいは命日が近いかどうかで、選ぶべき言葉が変わってきます。
地域差と宗派別マナー
マナーは地域やお寺によって「これが正解」が微妙に違うこともあります。
迷ったら、近くの親戚や地元の葬儀社さんにコッソリ聞いてみるのが一番の近道ですよ。
基本的には「相手の家の習慣に合わせる」のが最大の思いやりになります。
のし紙の種類と色の選び方(お正月用と弔事用の違い)
お正月用ののし紙は紅白?
通常のお正月なら、「紅白の蝶結び」ののし紙を使います。
「何度あってもおめでたい」という意味があるので、お正月にはぴったりです。
ただ、先ほどお話ししたように「お供え」としての意味が強い場合は、少し控えめにする工夫も必要です。
弔事で使う色と水引
もし喪中の家にお供えを持っていくなら、赤色は絶対に使ってはいけません。
その場合は、「黄白」や「黒白」の結び切り、あるいは水引のない無地の掛け紙を選びましょう。
「新年をお祝いする」のではなく「寄り添う」という姿勢を見せることが大切です。
外のし・内のしの使い分け
直接手渡しする場合は、何の名目か一目でわかる「外のし」がおすすめです。
逆に、配送で送る場合はのしが破れないように「内のし」にしてもらうのがスマートですね。
表書き・名前の書き方(仏壇やお寺へのお供え向け実例)
表書きの文言例
一番使いやすいのは「御供(おそなえ)」です。
これなら、お祝いの意味も供養の意味も含まれるので、万能選手といえます。
相手が喪中なら「御供」や「寒中見舞い」、おめでたいお正月なら「御年賀」と使い分けましょう。
書き方の基本
できれば毛筆や筆ペンを使って、「濃い黒」で書きましょう。
お供え物の場合、香典ではないので「薄墨(うすずみ)」にする必要はありません。
ハッキリと丁寧に書くことで、相手への敬意が伝わりますよ。
名入れの判断
基本的には、贈り主である自分のフルネームを下段に書きます。
家族全員からという意味で「〇〇家一同」とするのも、温かみがあって良いですね。
供え物別ののし付け実例:鏡餅・お菓子・果物・仏花
鏡餅や正月飾り
家で飾る鏡餅には、普通はのし紙は付けません。
裏白や譲葉などの伝統的な飾り付け自体が、のしのような役割を果たしているからです。
もし、お寺や本家に鏡餅を「お供え」として持参するなら、半紙で包むなどの工夫が必要です。
お菓子・菓子類
お正月のお供えに最も選ばれるお菓子ですが、「小分けにできるもの」が喜ばれます。
のしを付けることで、箱の格がグッと上がって見えますよ。
賞味期限が短いものは、お供えしたまま忘れてしまうと大変なので、一言添えて渡しましょう。
TPO別マナーとよくある疑問
家族が仏壇に供える流れ
自分の家の仏壇にお供えする場合は、そこまでカチッとしたのしは不要なことも多いです。
でも、「松の内(1月7日頃まで)」は欠かさずお供えを絶やさないようにしたいですね。
毎朝、新しいお水やお茶と一緒に「今年も見守ってください」と手を合わせる時間が、一番の供養になります。
親族や訪問時の持参相場
お供え物の相場は、だいたい2,000円〜5,000円くらいが一般的です。
あまり高価すぎても相手に気を遣わせますし、安すぎても格好がつきません。
「みんなで食べてください」と言える、ちょっと良いお菓子などが一番無難で喜ばれます。
まとめ:チェックリストと失敗を防ぐポイント
最後におさらいをしておきましょう。
- 相手が喪中かどうかを、出発前に100回確認する!(私の失敗談より)
- 紅白ののしか、地味なのしか、状況に合わせて選ぶ。
- 表書きは迷ったら「御供」にすれば失敗が少ない。
- 名前はフルネームで、ハッキリと。
お正月のお供えは、形式も大事ですが、何より「今年もよろしくお願いします」というあなたの心が一番のご馳走です。
この記事を読み終えたあなたが、迷いなく堂々と新年の挨拶に行けることを心から願っています!
素敵な、そして穏やかなお正月を迎えられますように。

